心臓病センター榊原病院 糖尿病 足 治療装具
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足の潰瘍

2015年12月7日更新

社会医療法人社団 十全会 心臓病センター榊原病院

社会医療法人社団 十全会 心臓病センター榊原病院
〒700-0804
岡山県岡山市北区中井町2丁目5-1
電話 086-225-7111

心臓病センター榊原病院は1932年に開設、1936年に世界初の心臓外傷手術に成功しました。
心臓病・大血管疾患の専門病院として、2012年4月に開設80周年を迎えました。
同年9月、新病院に移転し、ハイブリッド手術室・ヘリポートを備え、低侵襲治療、断らない救急を行っています。
また、リハビリセンター・メディカルフィットネスや室内プールなども備え、予防からリハビリまで一貫した医療サービスを行っています。

創傷ケアセンターは2007年12月に開設後、装具外来・フットケア外来も開設しました。
外科、内科、糖尿病センターを中心に質の高いチーム医療を行っています。

糖尿病用靴

糖尿病があり、糖尿病用の靴とはどんなものか興味を持たれている方も多いのではないでしょうか? 今回は糖尿病用靴の特徴をご紹介します。
① 靴に入るインソールは、型取りをした特注のものです。クッション性
があり、足を衝撃と外傷から守ります。
A.インソールは、足に当たる部分から底に向かって
1.プラスタゾート
2.PPT樹脂(ポリプロピレンテフタレート樹脂)
3.EVA樹脂(エチレン-酢酸ビニル共重合樹脂)
の3層になっています。
B.インソールはリウマチ、足の手術などで変形がある場合、
特注で詰め物を付けることができます。

保存的治療 Palliative Care ケーススタディ

最善を尽くした治療をしても、足が壊疽化し保存的治療しか方法が残されていない場合があります。
この場合、感染に注意し、感染が起きた場合すぐ対処する治療方針に移ります。
保存的治療 Palliative Care ケーススタディ 患者病歴
78歳女性、重度虚血下肢、軽度高血圧、脳梗塞で車椅子生活、ほぼ全介助。
去年末に左足の親指先を靴擦れで外傷、その後、親指先が壊死。
感染
感染兆候は無しとの判断。レントゲンでは骨溶解なし。悪臭なし。
創傷
創傷は乾燥してドレナージはなし。疼痛は多少あるが鎮痛剤は不要
治療方法
血管外科はこれ以上のインターべンション(下肢バイパスやPTAなど)は非常に困難である、との判断。
患者や患者の家族もできれば治癒を、と希望している。
アンギオ写真によると、下肢の動脈塞栓は重度で、SPPも膝下で20 前後、
創傷を“完治”という目的でオペするならAKA(大腿切断)が最適との判断。
患者と患者の家族は、以上の主治医・血管外科医のアドバイスを受け、“保存的”な創傷治療への移行を希望した。
現在は4週間毎に感染のモニターを創傷ケアセンター外来でチェックしながら、入院中の看護施設ではヨード素ジェル(イソジンジェル)を1日1回塗布して創傷部を乾燥させ、無菌状態を保ちながら、感染の有無を看護師にチェックしてもらっている。
上記のケースを考えて見ましょう。
この患者に対して、AKAを勧めるのは“正解”でしょうか?
この患者のADLは低く、基本的にベッド→車椅子→ベッドの全介助の生活です。
また、脳梗塞で下肢は拘縮したまま動かせず、どんなにリハビリをしても、AKA後に義足をつけて歩行する
というのは現実的ではありません。
現在の時点では、創傷感染の徴候はみられず、早急な下肢切断は必要なし、と思われます。
この患者の余命、QOLを考えると、AKAは必ずしも患者のためにベストな選択ではないと考えられます。

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